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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2021年3月23日(火)

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知事記者会見

2021年3月23日(火)


1 知事発表項目:新型コロナウイルス感染症関連、沼津駅周辺総合整備事業、ふじのくに地球環境史ミュージアムの新館長の決定等、ふじのくに文化財保存・活用推進団体 認定団体の決定及び認定団体が利用するロゴマークの決定、第7回「あいのうた〜出会いから子育てまでの短歌コンテスト〜」受賞作品の決定、南アルプス高山植物種子保存プロジェクト-タカネマンテマ種子増殖- 中間発表動画の公開!
幹事社質問:新型コロナの感染対策、知事選
記者質問:リニア中央新幹線
記者質問:リニア中央新幹線(国土交通省、有識者会議関連)
記者質問:リニア中央新幹線(生態系関連)

1 知事発表項目:新型コロナウイルス感染症関連、沼津駅周辺総合整備事業、ふじのくに地球環境史ミュージアムの新館長の決定等、ふじのくに文化財保存・活用推進団体 認定団体の決定及び認定団体が利用するロゴマークの決定、第7回「あいのうた〜出会いから子育てまでの短歌コンテスト〜」受賞作品の決定、南アルプス高山植物種子保存プロジェクト-タカネマンテマ種子増殖- 中間発表動画の公開!

(知事)

はい、皆様こんにちは。今日のお花ですけれども、はい、桜ですね。それから、ストック。そして黄色がフリージアですね。それから白がマーガレットでございます。桜。きれいですね。ありがとうございます。

まずですね、いくつか発表項目が細かなものが続きますけれども、まず、世界クラスの、静岡県にございます世界クラス。資源・人材群が96件になったということでございます。東芝キャリア株式会社のインバーターエアコンが、「IEEEマイルストーン」に認定されました。

トリプルイーというふうに通常言っておりますが、東芝キャリア株式会社富士事業所で開発生産されたインバーターエアコンが世界最大の電気・電子関係の学会であるIEEEから、空調業界で初めて、マイルストーンに認定されました。IEEEマイルストーン、アイ・トリプル・イーマイルストーン認定されたということでございます。インバーターエアコンは東芝キャリアが世界で初めて開発、量産したものでございまして、インバーターの小型化、軽量化は家電製品に応用されるなど、画期的な技術開発は高く評価され、認定に至りました。約60年前、昭和34年になりますけれども、富士市に生産拠点が置かれまして、今回認定されたインバーターエアコンをはじめ、業界をリードする製品がここから世界に送り出されてまいりました。また県内事業者によるイノベーションが、社会、また産業の発展に貢献し、世界的に認められたことを大変誇らしく、またうれしく思う次第でございます。本県の世界クラスの資源・人材群、今回の受賞を加えて、富士山世界遺産登録、平成25年6月22日でございました。あと、4、5、6と3ヶ月ですけど、何とか、100件に達すればなと。もしオリパラが開催されていればもうなってると思いますけれども、まさに胸突き八丁で96件ということになったということでございます。また、この東芝キャリア株式会社様の富士事業所様おめでとうございました。

続きまして、新型コロナウイルス関連に関わるものでございます。

まず、緊急事態宣言が解除されました。東京都を含む1都3県に発出されていた緊急事態宣言は、21日をもって解除されました。首都圏における病床の占有率の改善状況等を踏まえ、政府が判断されたもので、妥当な判断であると受けとめております。全国的には変異株による感染者も増加傾向にあります。従って、リバウンド防止に向けた感染防止対策も継続が重要でございます。県内の感染状況でございますけれども、直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は3人程度で推移しているところです。病床占有率は、西部地域では、クラスターの影響がございまして一時40パーセントを超えて心配いたしましたが、3月22日時点では29パーセントに下がりました。県全体では17パーセントとなるなど、感染状況が落ち着いてきたというのが現実でございます。

一方、緊急事態宣言の解除によりまして、県境を跨ぐ移動の警戒感が薄れ、県外からの流入客は増加し、感染の急拡大が恐れられるという声も聞こえてまいります。本県に近接する神奈川県、また首都圏、また西側の愛知県におきましては、緊急事態宣言解除後も引き続き、不要不急の外出自粛等を要請されているのをぜひご認識賜りたいと。これらの地域にお住まいの方々には、本県への不要不急の訪問を自粛をお願いしたいと存じます。やむを得ず訪問される場合は、ご自身が知らず知らずのうちに感染してるかもしれないという意識を持っていただいて、感染防止対策を徹底された上で、行動をお願いしたいと存じます。また、県内の事業者及び県民の皆様には、気を緩めることなく、これまでと同様、感染防止対策を徹底してくださるようにお願いを申し上げます。3月末、4月始めと、いわゆる年度末年度始めということでございまして、これから進学、就職、転勤、春休みの時期を迎えて、人の移動、あるいは職場における歓送迎会、飲酒を伴う会食の機会が増える傾向にございます。改めて基本的な感染防止対策の徹底をお願いするものであります。そして県民の皆様には、感染した方とか、あるいは特にですね、医療従事者の方たちに対する誹謗中傷なさらないように、そうした差別をなさらないように、正しい情報と知識に基づいて、冷静な対応をお願いしたいと存じます。

続きまして、制度融資における新型コロナウイルス感染症対応資金の創設についてであります。パワーポイントがございます。ご覧くださいませ。経済変動対策貸付とか、国連携の新型コロナウイルス感染症対応貸付という、この二つの制度融資でですね。1兆4,534億円という巨額の融資枠を用意したところでございますけれども、現在、1兆270億円にこの申し込み額が、これは、3月19日現在で達しているということでございます。国連携のコロナ貸付は、残念ながら3月末で終了となります。そこで年度末を迎えて、資金繰りに不安のある方がいらっしゃるに違いないということでございまして、今日同席しております。

天野経済産業部長の方でいろいろ考えてくださってですね。令和3年度から、つまり、この4月1日から、国の新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業の資金繰りの支援のために、新しい保証制度を創設するとのことで、県としましても、この保証制度を活用するべく、県制度融資に二つの新しい資金を創設いたします。これによりまして、民間金融機関による融資を補完いたしまして、県コロナ枠の継続とあわせて支援体制を充実させていきたいというふうに考えております。どなたも残さないという、このような、基本的な姿勢を持って支援をしてまいりたいと。詳細につきましては今日は天野部長が来ておりますのでお願いをいたします。

(経済産業部 天野部長)

経済産業部長の天野でございます。それでは私の方から、説明をさせていただきます。ただいま知事からご説明ございましたけれども、国はですね、新たに新型コロナウイルス感染症の影響を受けた中小企業等の資金繰り支援のために、令和3年度から、伴走支援型の特別保証と、それから経営改善サポート保証感染症対応枠を創設をいたします。3月17日の水曜日までに、国からですね、利用保証制度の要綱、運用規程等が示されまして、県の制度融資においても、対応が可能とされました。もともと概算要求とかですね国の政府予算が決定した時点では、民間金融機関にやってもらうと。それで国が保証料補助制度を作るということだったんですけれども。これにつきましては、民間金融機関が同じように制度融資、県制度融資でも対応できますという通知がまいりまして、県ではこの保証制度を活用すべく、県制度融資に新型コロナウイルス感染症伴走支援特別貸付及び再生企業支援貸付、新型コロナウイルス感染症対応枠を創設することといたしました。まず一つ目のですね、こちら出ておりますが、新型コロナウイルス感染症の伴走支援特別貸付につきましては、早期の経営改善等を行うために、金融機関の継続的な伴走支援を受けながら、経営行動計画に取り組むための資金でございます。今までは、非常に資金繰りが厳しくなってですね、実質無利子無担保の資金をですね、貸し付けておりましたが、今回はですね、相互の経営改善を図るために金融機関の伴走支援がですね、ついていると、そこで金融機関と一緒になって経営行動計画を作るということが要件になっておりまして、ここで企業をしっかりと助けていくと。この資金はさらにですね、借換へも利用することができまして、据え置き期間が実は5年ということで長く、事業者の保証料負担も4分の3を国が見ますので軽くなっております。これによりまして業績の回復の遅れ等によりまして、借入金の返済が厳しい中小企業の金融機関のモニタリングを受けながら、しっかりと経営改善に取り組むことが期待されます。四半期ごとにですね、この5年間にわたって金融機関の伴走支援がつくというものでございます。それから、次のですね、再生企業支援貸付新型コロナウイルス感染症対応分につきましては、既存の再生企業支援貸付の中に、新型コロナウイルス感染症対応枠を新設いたします。これはコロナの影響を受けた企業が早期の事業再生に取り組むために、中小企業を再生支援協議会等の支援により作成いたしました再生計画を実行するための資金でございます。それで、この名前からありますようにですね、やっぱりこれはですね、一定程度、過大な債務をたくさん借り入れた企業が金融機関と一緒になって再生計画を作るような場合の資金でありまして、もともとこれは県の制度融資の中にもありましたが、これは通常枠5,000万から8,000万の融資以上に上げるとともに、融資期間や据え置き期間、これ従前のものは10年間で、1年の据え置きですが、今回のこの国の制度に乗っかりますと、融資の期間は15年と長くなりますので、返済が楽になります。さらに据え置きが5年ということで、これを活用していただいて、今、ここでですね、資金繰りに困っている企業を助けていくということでございます。なお予算につきましては、変動対策貸付、今500億円の融資枠をとっておりますけれども、来年度は継続する県のですね、今までの新型コロナウイルスの変動貸付とともに、あわせて当面融資枠500億円で対応できるものと考えております。来年度は引き続き、令和2年度から継続する経済変動貸付とともに、この二つの資金で、中小企業の資金繰り支援に万全を期してまいりたいというふうに考えております。

以上であります。

(知事)

どうもありがとうございました。とうわけで、伴走型の支援ということで、金融機関のご支援を賜りながら、中小企業構造改善に努めていただきまして、そうしますと、県の制度融資も受けられるということでございます。しかも据え置き期間が今まで1年だったのが5年ということにもなります。しかし、どちらもですね。経営改善ということが条件なっておりますので、それをしっかり金融機関と相談していただきながら、作っていただければですね、生き延びることができると。しかも、15年、そしてまた、支援期間は5年ということでございますから、非常に使いやすいんではないかということで、今、資金繰りに困られてる方はぜひですね、ご活用いただければというふうに存じます。

続きまして、この間、JR貨物の本社に行ってまいりました。3月18日のことですけれども、JR貨物本社に、現在、田村会長さん、真貝社長さん、インフラ整備推進本部長の金谷さん、東海支社で沼津貨物駅新設準備室長の大橋さん、この4の方々がお迎えいただきまして、私ども、この沼津の原町について、本当に尽力した勝又局長とですね、ご一緒にまいりまして、これまで長くかかった、この事情ご説明申し上げるとともにですね、地域の人たちからは、工事中、完成後の騒音等について、対策を徹底するように、要望をいただいておりますので、それをしっかりとお伝えいたしたというわけでございます。これに対して先方からも、住民の方々と作っていくというのが基本的な自分たちの立場であると。騒音等々、環境の話を、しっかり地元の方と交わしながら、対応してまいりたいという丁重なお話をいただいたということでございます。

それから、次の発表項目でございますが、ふじのくに地球環境史ミュージアムの館長さんが交代するということでございます。発表されてますけれども、ふじのくに地球環境史ミュージアムの初代館長は安田喜憲先生でございましたが、今年度末をもって残念ながら勇退されるとのことでございます。安田先生は、静岡県初の自然系博物館、ふじのくに地球環境史ミュージアムを、開館に導いてくださった本当に恩人です。平成27年来6年間にわたって初代館長として、特色のある企画展開、企画展等を、指揮してくださいまして、国内外で高い評価を得る博物館に育ててくださいました。安田先生自らが厳しく選定された優秀な研究員が、このアカアリでしたかね。ヒアリ。そういうのを、日本でトップの方がですね、いるということもお分かりだったと存じますけれども、そういう優れた優秀な研究員が、安田先生みずから選定してございまして、彼らによる調査研究を始め、百年後の静岡が豊かであるためにという、大テーマをですね掲げられまして、スタッフと対話をしながら、知識を深めるユニークな展示、また教育普及活動などのソフトパワー重視の活動を展開されたわけでございます。ソフトパワーというのは、文字通りソフトパワーでありまして、新設ではなくて、むしろ高校の跡地を博物館に変えたわけですから、あれほど安上がりな博物館は、ないんじゃないでしょうか。にもかかわらずですね。ものすごい評価を受けました。博物館としての斬新な展示デザイン。あるいは思考を拓く展示といった活動が評価されまして、国内外で何と12のデザイン賞に輝いております。またクロアチア、ドブロブニクで開催された国際会議「THE Best in heritage 2019」には、日本を代表する博物館として、招待をされまして、安田館長が取り組みをプレゼンテーションするという機会にも、恵まれたということでございます。文字通りソフトパワーでございました。ふじのくに地球環境史ミュージアムは、3月26日で開館5周年の節目を迎えます。安田先生館長さんが発見されました「年縞」という、この年輪に対しまして、何て言いますか、花粉が散りますね。その泥がたまったりします。それをですね。分析するということで、何万何千何百何十何年前という明確にですね。年をこの特定する方法をうちたてられまして、世界的な環境考古学者に輝かれているわけですけれども、この年縞の研究の軌跡をテーマとした座談会を3月27日に開催することとなりまして、安田先生のご貢献に対する感謝に変えたいというふうに思ってるところであります。さて次期館長でございますけれども、佐藤洋一郎先生でございます。本県にゆかりのある先生でございますが、これまで国立遺伝学研究所、静岡大学農学部に在籍されたご経験もあり、静岡新聞にも、定期的に素晴らしいエッセイを寄稿されていらっしゃいます。現在は京都府立大学特別専任教授であります。佐藤新館長さんは、植物遺伝学が専攻で専門です。稲の起源をテーマにした調査研究で広く知られるようになられまして、大変広い活動されてますけれども、人と自然の関わりに関しまして、グローバルな視点から、地球環境の持続可能性への提言をされております。これまでに培われた高い見識と豊かなご経験を生かしていただきまして、ふじのくに地球環境史ミュージアムの活動を、安田先生のレガシーを引き継ぎ、より高いレベルへと導いていただき、ふじのくにの知の拠点として、県民に愛され、活用される博物館となることをご期待申し上げたいと存じます。5月2日、日曜日でございますけれども、人間と地球環境、副題は人間活動は、地球環境にどういう影響を与えてきたかとと題しまして、佐藤新館長の就任記念講演会が予定されております。

次は、ふじのくに文化財保存活用推進団体認定団体の、ロゴマークが決定いたしまして、また認定団体を決定いたしました。その発表でございます。昨年度、静岡県文化材保存活用大綱を策定いたしました。これに基づき、文化財の保存活用の取り組みを活性化するために、ふじのくに文化財保存活用推進団体認定制度を今年度創設したところです。

このたび認定の証として団体が使用するロゴマークを全国公募し、総数221件の中から選考委員会を開いて、これですね、非常に鮮やかなこのロゴマークが決定したところでございます。

初年度の認定団体としましては、審査の結果、静岡市葵区建穂に所在し、地元に代々伝わる。仏像の管理、修理、活用事業を自治会で実施されている建穂自治会、建穂神社・観音堂評議委員会をはじめ、合計39団体が認定されました。

いずれの団体の文化財の保存や活用に関して、模範的な取り組みを実施されており、この認定団体には、活用する際に、このロゴマークを名刺あるいはスタッフジャンパーに利用するなど活動の一助にしていただければと存じます。

令和3年3月25日、木曜日ですけれども、認定証授与式を、県庁別館展望ロビーで開催いたします。来年度以降の認定団体をふやすとともに、認定された団体の中から、特に優秀な活動実績を残された団体を表彰する制度も創設する予定であります。

次はですね、第7回「あいのうた〜出会いから子育てまでの短歌コンテスト〜」受賞作品の決定についてであります。はいありがとうございました。

あいのうた短歌コンテストについて、俵万智さん、田中章義さんに審査員をお務めいただきまして、このたび第7回の受賞作品が決定いたしました。今回も多くの皆様にご応募をいただきました。応募数は2885首に上ります。第6回から102首増えたということで、全47都道府県、さらにアメリカ及びオーストラリアからも応募がございました。応募者の年齢層は、下は7歳から、上は96歳と幅広い層にわたっております。最優秀を二つ、ここに、見事なこの、字でですね、書かれておりますけれども、それぞれお読みいただけますか。はい。

一般の部 最優秀賞

  パスタ茹で吹きこぼれそうな湯の如く 二歳の言葉今あふれ出す

ジュニアの部 最優秀賞

  「乗ってくか」免許をとった兄の声 隣から見る兄は大きい

ということでございまして、一般の部のこの最優秀賞は、富山県富山市の兼松真弓さんの作品であります。それからジュニアの部の最優秀賞は、静岡県立小笠高等学校一年生、石山和奏さんの作品でございます。審査員からは、「今まで当たり前に会えていた友人知人と、ただ会うことさえ難しい状況のなか、あらためて人と人とのつながりとか、心の距離について考える時間が生まれたのかもしれません」ね。「「あいのうた」にあふれる日常のかけがえのなさを、多くの方々に感じてもらえたらと思います。」という言葉をいただいております。表彰式と審査員、受賞者の対談をオンラインで収録し、本日ユーチューブで公開を、もうしておりますか? しております。俵さん、田中さんには、歌に込められた想いを引き出していただき、思う存分語っていただきたいので、ぜひ多くの方々に、もう語っていらっしゃいますのでですね、ぜひ多くの方々にお聞きくださるようにお願いしたいと思います。また受賞作品は、本日3月23日火曜日から4月6日の火曜日まで、2週間にわたって過去の作品を含め、県庁別館の展望ロビーで展示いたします。短歌あいのうたに込められた思いに共感していただくことで、「子育ては生命をつなぐ幸福の愛を育む尊き仕事」という理念の浸透と、社会全体で子育てを応援する気運の醸成を図ってまいりたいと考えております。ありがとうございました。

それからまた、文化に関わることでございますが、今度は自然についてでありますけれども、南アルプス高山植物種資本プロジェクト、タカネマンテマ、この種子増殖中間発表動画の公開についてでございます。

昨年9月から県立磐田農業高等学校の生徒さんたちに、取り組んでいただいております、この南アルプス鉱山植物種資本プロジェクトがございます。中間発表動画、これ8分ぐらいのものでございますけれども、これができました。本日公開を開始いたします。そのPR動画、これもう80秒ぐらいでございますけれども、とりあえずPR動画だけですけれどもご覧いただければと存じます。

(動画)

いいですね。実は今日この動画に登場してくださった男の子は、鈴木君、それから女性生徒の寺田さんと野末さん、他6人の生徒さんが県庁に間もなくご到着とのことでございます。この後記者会見終了後、この会場で成果を発表していただきますので、ぜひご参加いただきたいと。3時半ぐらいになりますかね、3時半ぐらい。ぜひ集まっていただくようにお願いを申し上げます。

私の方の発表項目は以上であります。

50株を60数株に増やしたわけですね。大したもんですね、半年ですから。




幹事社質問:新型コロナの感染対策、知事選

(幹事社)

幹事社です。今回、今のコロナの関連の質問だけ、先に幹事社質問でさせていただければと思います。改めて知事の方から緊急事態宣言の解除妥当とのお話がありましたけれども、延長を経ての解除の判断、改めて判断の受け止めを教えていただきたいのと、また警戒が薄れることへの懸念も示されておられましたけれども、これから今日花も飾られて、お花見のシーズンを迎えますが、県民に対して何か知事からメッセージがあれば教えてください。

(知事)

そうですね、今ご質問の中にございましたように、このリバウンドの懸念がございます。まだワクチンの接種は始まったばかりと言うべきでございまして、静岡県でのお医者さんをはじめ、若干1000強(正しくは、「約12,600人」)しかまだ接種されてないんじゃないかというふうに思います。従いまして、諸々、感染者の1日あたりの数値、これは低下傾向にあるということが、今回の解除の決定ではございますけれども、知事さんの中には相当強い警戒意識を持たれてる方もいらっしゃいます。

また、この1都3県ではないけれども、他のところでもまた増えている県がございまして、ですから油断はできないということでございます。従って、接種はまだということもございます。静岡県もかなり落ち着いてきましたけれども、毎日、後藤課長の方から皆様方の方に、県民の皆様方の方にですね、その時々の感染状況をお知らせしておりますけれども、油断できるというふうなことは、ないということでございます。

今、この花も綺麗に咲きまして、是非花見に行きたいということでございましょうけれども、そこで宴会をしたりですね、通常のお花見と違うですね、楽しみ方をしていただくということで、静岡県は落ち着いてきておりますので、お花を楽しむと、また、マスクはすると、3密は避けると。食事される場合には、その飛沫が飛ばないようなですね、感染対策をしっかりする。またお店も、そういうことをしているところに行っていただくということなど、これまでのご経験がですね、これまで同様に続けていただくということがリバウンドを避けるということに繋がるというふうに思います。

心うきうきします。しかしながら、油断しますと、また変異株も今出てきておりますので、リバウンド。今は一応第3波がこう、収束に向かいつつあるかなという感じですけれども。また第4波になりかねないという我々は、今後臨戦体制を取りながら、この状況に見守っているということでございます。

また県民の方々には、なんと言いましても、東西両方に感染者の累計が極めて多い地域がございますので、この山梨県とか新潟県とか、長野県ですね、この地域は比較的落ち着いているので、こうした地域における交流というのを、そろそろりと始めてくださるというふうにしていただければと思います。

(幹事社)

追加でお伺いします。花見について、宴会についてはどのように。

(知事)

そうですね、お花の下でですね。酒盛りをするというのは、なかなかに厳しいと言わざるをえないと。しかし、ゴザなり、何か敷いてですね、家族の方とお花を楽しむということをできないということではないので、感染対策、これを取りながらですね、あるいは親しい友人とも共有しながら、お花を楽しむと。会話はなるべく大きな声でしたり、歌を歌ったりですね、するようなことをなさらないで、お花だけを楽しんでいただく、そういう特別の目で見て楽しむお花見というですね、騒がないお花見と、花の心をこころで感ずる花見と、それをまた歌とか俳句に読んだりですね、作文したり、写真撮ったり、いろいろ楽しみ方あると存じますけれども、3密を避け、感染対策十分にとっての花見をしていただければというふうに思います。よろしくお願いします。

(幹事社)

コロナ関連も含めて、その他発表項目に関して、質問ある方はお願いします。

(記者)

次の幹事社質問に移らせていただきます。

今コロナ対策の話もありましたけれども、知事選に関して1点お伺いします。

知事は従前からコロナの対策に全力を挙げるということで、進退についてはおっしゃる時期ではないというふうにかねがねおっしゃっていらっしゃいましたが、告示まで3ヶ月を切りまして、県民も知事の進退に関する表明ってのは大きな関心事となっております。改めて、議会も閉会し、予算案を可決された中で、新年度を迎える改めて4期目に挑戦するお考えがあるのかお聞かせいただけますか。

(知事)

はい。先週の土曜日にですね、全国知事会が緊急に招集されました。この緊急事態宣言の解除を受けて、どうするかということで、意思統一を図ろうということもございまして、また、お互いにこの時期、注意をして、人々の感染が増えないようにしようということでございまして、従って、実は全国、臨戦態勢と有事であると。静岡県は特に、東西感染者の多い地域に囲まれているので、私は、有事、この方に対する関心の方が、県民の方たちにとって高いのではないかというふうに思っております。

それからまた、リニアも第10回の有識者会議が開かれまして、これも相当な攻勢がですね8回9回10回と立て続けに行い、中間取りまとめ等というような言葉がですね、新聞に躍るようになったり、さらに鉄道局長や、あるいは、この江口審議官が2回も立て続けにお越しになったりですね。そして、自分たちの説明を理解していただいたなどと、あたかも住民に対する理解ができてるかのごときコメントをされているということでですね、私はこのリニア問題のまさにこの胸突き八丁の非常に大事なところに来ているなと。すなわち、押し切ろうというですね、姿勢が見えると。JR東海と有識者会議と鉄道局ですね。三位一体と。三位一体といえば、黄金の三位一体と言いますけど、座長コメントは極めてこれまで厳しいご批判がありますけれども、何しろ、鉄道局長が、かつての教え子ですから、ここには腐臭がはまっているっていう感じですね。何か変な絆があってですね。それからまた、JR東海さんの様々な資料、資料自体は新しいものも出てきておりますけれども、これを追認するという形での座長コメントだということでですね。この三つの関係は、別の色の黄金色でですね。

臭い関係というふうに見ておりまして、これがですね、ますます臭くなってきているというように、私見ておりまして、この危機感は相当強いものを持っております。

こうしたことに対するご関心の方が、全国的にもそうだと思いますけれども、私の知事選の表明云々よりもですね、はるかに高いということでございますので、こうしたことにも、何となく見通しが見えるところまではですね。臨戦態勢をそのまま続けるということであります。

(幹事社)

知事の方からコロナは特にリニアについて、県民の関心はそちらの方が高いというふうなお話ありましたけれども、知事がその問題について、今後も、4期目も含めて陣頭指揮を取っていかれるのか、そこについても関心が高いとは思うんですけれども。

(知事)

今、これチームでやってるわけですね。これは私の個人的な好みとかってことではありませんで、県民の少なくとも60万人以上の方たち、また南アルプスを愛するってことであればですね、これはもう60万人どころじゃなくて、世界のユネスコのエコパークでございますから、従って、その数はものすごく大きいと思います。その方たちのご心配というものをですね。受け止めれば、これは相当に大きな関心を持たれているというふうに認識しております。その方たちのこの御懸念がですね、晴れるところまでは、これチームとしてやっていかなくちゃいけないし、私が今その任を離れるということは極めて難しいと、無責任ですらあるというふうに思っております。

(幹事社)

任を離れがたいというような趣旨も、捉えられるんですが、そういうような理解で。

(知事)

そういうことになれば、無責任とも取られかねないというぐらいの危機意識を持って、このリニア問題にも取り組んでいるということであります。

(幹事社)

今の任期中はっていうことですかね。今の任期中は全力で取り組んでいるということですね。

(知事)

そういうことです。

(幹事社)

幹事社からは以上になります。今の関連質問に関連して、質問のある方。




記者質問:リニア中央新幹線

(記者)

毎日新聞です。リニアの関係で昨日、有識者会議がありましたけれども、その記者会見でJR東海は、山梨から湧水を戻す期間を10年から20年かかる見通しを初めて明らかにしました。今までの説明ですと時間をかけて戻すと表現していましたが、その表現とはかなりイメージがかけ離れていますが、知事はこの山梨から水を戻す代替策に10年から20年かかるということについてはどう受け止めてますか。

(知事)

はい。この会議にですね。難波副知事また織部理事が出席って言いますか、オブザーバーとして同席しておりましたので、今日織部理事また市川部長もですね、同席しております。まず、織部さんの方からご感想を。

(くらし・環境部 織部理事)

くらし・環境部理事の織部でございます。昨日オブザーバーで参加させていただきまして、今、記者さんからご質問があった、山梨県側へ流出した湧水量をですね、同量をですね、山梨県側から戻すという案が、前回の時、示されたんですけども、それに対してですね、3月の12日の日ですけども、戻す量がないのではないかっていう、そこら辺のところを質問という形でお出ししたところでございます。で、会議の場ではですね、それに対しての答えはなかったんですけども、終了後にですね、会見の場を置いてですね、1キロメートル当たり0.45トン、年間にすると24万トンっていうことでですね、それをベースにするようなですね、500万トンだという予測を立てられておりますので、そうすると20年以上かかるということが示されたところであります。それを大事な問題でありますので、なぜ会議の場で言わなかったのかなという疑問がありますけども、そういったことであればですね、それについてはですね、全量戻しということは言えないんじゃないかなというふうに考えております。

で、また会見の場ではですね、中間報告書というのがですね、説明があったんですけど、今皆さんのお手元にですね。その頭の部分だけお分けしてございますけども、特にその中でですね、4ページ目から5ページ目に渡りまして、トンネル湧水がですね、山梨県側にですね、流出した場合においても、静岡工区内で発生するトンネル湧水を戻すことにより、椹島付近より下流側では河川流量が維持される傾向にあったという記載がございます。会議の場ではですね、傾向にあったっていう、曖昧な表現を使うのはどうかという意見がありましたけども。JR東海はですね、県外に流出しても、河川流量に影響がないというふうなことは言っております。確かにその工事中についてはですね、その時点では影響がないというふうに思われますけども、将来的にはですね、地下水から出る分が減ることになりますので、影響が出てくるというふうに県は考えております。

そこのところがですね、やはり認識を持てないとですね、なかなかこれがですね、共通認識を持てないとすればですね。なかなか対話がうまくいかないのではないかなと。延いては地元の皆さんのですね、ご理解を得ていくということはなかなか難しくなるというふうに考えております。会議に出た所感として、以上のことを述べさせていただきました。

(知事)

今日は部長から実は朝、報告を受けたんですけれども、部長の感想も合わせてお聞き願えればと思います。

(くらし・環境部 市川部長)

くらし・環境部長の市川です。よろしくお願いします。今織部の方から配布した資料についてお話がありましたけど、同じようにですね、中間報告の素案、まだ素案ではございますが、冒頭にですね、こ有識者会議では、二つの論点の(1)にですね、トンネル湧水の全量の大井川表流水への戻し方がございます。私どもは全量を戻すということで、科学的工学的な議論を期待しているところまできているわけですが、例えば5ページのですね、5のところの、最後の部分ですね。トンネル湧水の県外流出への対応策として、流出量の全量を大井川に戻す代替措置として、先進坑貫通後に県外流出量と同量の山梨県のトンネル湧水を時間を掛けて大井川に戻す方策が考えられます。今これは織部から報告申し上げた、場合によっては20年掛かるということが明かされたわけですが。そのあとですね、これの考えられるですね、今後、JR東海が静岡県や流域市町との間で協議されることとなったと。

私どもは、全量戻すということを、ご議論をしていただくっていうことを期待申し上げてるわけでございますけども、今後ですね、地元静岡県や流域市町との間でJR東海が協議されることとなったと冒頭に書いてございます。この会議の検討した項目と、何かもうやりませんという、ちょっとまだ素案という段階ですが、受け止められるような表現がございまして、こういう湧水の量についてはですね、まだ明確な予測とかが立っていないもんですから、こういう部分の科学的工学的な議論はしっかり進めていただきたいなというふうに考えています。併せてですけども、お配りした資料6ページに有識者会議の設置目的という項目がございます。で、これ設置目的って書いてあるんですが、本来ですと、この会議はですね、JR東海を指導していただくために設置されたというのが目的だったはずでございますが、そういう記載が明確に記されてないというものを現在気になっているところでございます。

いずれにしても住民の理解を得るのが条件だと思っておりますので、住民に理解されるわかりやすい議論をですね、ぜひ進めていただきたいと考えているとこでございます。以上であります。

(知事)

以上、総合しますと、この南アルプスのトンネル工事を実際にするというのに対しては、黄色信号が灯ったなというのが、目下の印象であります。

極めて赤に近い黄色信号というふうに思う次第でございます。

全量を戻すというのが基本で、その戻し方について議論していただいておるわけでございますけれども、先進杭、導水路、本坑、これを本体工事、トンネル工事です。先進坑を掘った後、水を戻すんだというのが基本的な考え方ですね。どうして戻すんですかと。言ったらですね。全部掘った後、出たであろう水。大体500万トンとかいうふうに想定されてるわけですが、これをどこかに貯めておいてですね。山梨県側に出るわけですから、これを20年近くの10年以上20年近くかけてですね、戻すんだというのは、非現実的ですね。これは山梨県にも迷惑が掛かる話でありますし、どこにどういうふうにして戻すんですかと。その間にですね、水質はどうなるんですかとかですね。本当にそういう量をきちっと、この貯めていくようなものをどういう形で準備されるんですかと。そうした疑問がすぐに出てきます。しかも、20年掛けて戻る間にですね、今でもこの1月から3月まで取水制限を流域の方たちにお願いしたわけでございますけれども、一昨日の大雨で、一応この制限を解きましたけれども、こういう事態の中でですね。これが10年あるいは20年のですね。戻ってこないんだと。いうことになるともう経済は破綻しますね。ですから、これはもう基本的に極めて難しいということを、今回のこのやりとりの中から、見えてきたというふうに思います。それからまた先進坑を掘った後、掘るときにですね、いずれ引くであろう、山梨県側に出る、この水は、全量戻しと関係ないというふうな報道をしているところもありましたけれども、非常におかしいですね、今この私の中に血液が回っていると。何かに刺されてですね、血液が流れ出たと、流血した分、流血したけれども、これは失われた血としては勘定しないという、全量戻しとは関係ないという、まことにおかしな話でございまして。ですから、これおかしなことを、平気で言うというのはですね、技術的にそれが困難であるということの証であるというふうに思っております。そして、また先進杭を掘れば、当然この土砂が出ます。それをどのように、きっちり管理されるんですかということもありますし、掘ればですね、地下水が下がると。中には300メートル以上山の上の方でですね、下がるということでございますから、そうするとそれだけで生態系がこの影響を受けるということはもう目に見えております。

そうしたことから、この工事それ自体は極めて厳しいという認識をですね、私は持ったと。ですから工事をすること自体に、黄色信号が灯ったなというのが、全体としての私の印象であります。

(記者)

もう1点、リニア静岡工区の最大の問題は影響が大きいとか小さいとか、わかりやすい説明の以前に、山梨から戻す期間の説明に見られるように不都合な真実を積極的に明らかにしようとしない事業主体のJR東海に対する不信感が最大の問題だと思います。そんな事業主体に影響がないとか、大丈夫だと言われても、一体誰が信じるのかなと私は思いますが、知事はJRを信用できますでしょうか。

(知事)

JRの公共交通機関として、大事な仕事をされてますので、ただ南アルプスを甘く見られたということは、この有識者会議その前の専門部会でですね。明確になったと。従って今、今記者が言われたような不信感を抱かせるような状態になってるのは、JR東海にとって残念なことであるというふうに私は思っております。そして、JR東海はこの調査が不十分であったことをですね、正式にきっちりとお認めになって、やっぱりきっちり調査すると。今回、流域の10の市長(正しくは、「市町長」)さんが、文書を渡されました。ですから文書によって、文書によって回答されるべき筋のものでありますけれども、その時に副社長が出てきて、10人の首長がよってるときにですね、社長出てこないというのも不思議な会社だなというふうに思った次第でございます。

そしてまた、副社長さんは、これを読み込んで、それからしっかりとペーパー1枚でありますからね。1分で見ることです。意思決定者の1人ですから、副社長は。これを以って回答で、これを文書で、今度社長名で回答いたしますというふうに言われれば済んだことでありますけれども。その辺のところですね。

意思決定者は誰なのかもちょっとわかりにくいところがあります。ですから、JR東海と、この鉄道局と有識者会議、この関係がすきっとしないですね。今部長の方から言いましたように、基本的に有識者会議は、五つの約束の基につくられているわけです。これは、この全面公開とこれはもう一貫して守られないということですね。それから47項目すべて議論するということになっておりまして、これはこれから期待したいというふうに思っております。それからJR東海を指導するということでございますけれども、JR東海の資料を追認するということになってるので、指導という形を国交省がですね、明確にしてるとは思わない。有識者会議の説明を、JR東海がするのが本当は筋ですけれども、頭の意思決定者の方がですね、鉄道局長は、江口審議官が来て、説得をするというふうに見えるようなことをなさってるのも、約束に悖ると。それからこの委員の中立性、座長の中立性というのがありますけれども、この座長がですね、当初からこの座長コメントをして、多くの方々の非難を浴び、今度はその代わりに事務官が、しゃしゃり出てですね。記者との応答を済ますと。それからまた、第8回第9回には定型維持だけれども、JR東海の資料の一部をですね、ワンパラグラフのところを抜き書きして、あたかも安全であるかのような形で座長コメントをまとめるということがございます。そうしますと座長の中立性っていうのは保たれてるのかということですから、言い換えますと、座長が座長として適任かということが問われているというふうに思います。従って、この事務局は、その座長、立派な先生のお弟子さんであった方が、勤めてらっしゃいますので、大学時代のですね、江口さんのことですけれども。従ってこれは国交大臣がですね、今回は座長を代えると、あるいはですね、10回もこれまで、この有識者会議を開かれてこられたと。この先生方はですね、いずれ営むそれぞれの分野の専門家です。従ってどの方もですね。座長を十分に努めることができる能力をお持ちですから、互選にしたらどうかとすら思います。あるいはそれが難しいのであれば、順番に座長を変えられてもいいと。それぞれの座長コメントは、その5人の先生方から出ていけばですね、その5人の座長コメントということでいろいろな違いも出てくるでしょう。従って今のところはですね。この座長コメントは福岡江口コメントというようなことでしかなくなっておりますので、従って、座長は適任ではないという、これも明らかになってきたなというふうに思っております。

(記者)

すみません、中日新聞です。関連ですけれども、まずは山梨から戻すっていう話がどれくらい実現性があるかはひとまずおいて、山梨の知事と川勝知事は親しいと思うんですけれども、その件について話し合われる考えはあるかという感じですか。教えていただけますか。

(知事)

大変親しいです。風呂に入って裸で付き合う関係でありますが、今回山梨県側に、膨大なこの流出水があってですね、これがどっかに貯められて、10年以上20年近くかけて静岡に戻されるという。おそらくこれは長崎幸太郎知事さんにとっても寝耳に水の話だったのではないかというふうに思いますね。ですから、今度は山梨県側にですね、JR東海さんは大きな負担を強いる、こういう提言されてるわけです。ですから差し当たって私はですね、これは山梨県さんに関わる問題ですから、長崎知事さんは、地元との関わりで、きちっとどこに設けるかわかりませんけれども、そこを説得してですね、できる話なのか、それとも実は、ペーパー、その机上の空論をですね、に近いようなもので、単にペーパーの上で、今後は500万トンの水を貯めておいて、徐々に返していくんだというのが単に数字の上での話なのかですね、わからないところがあるんで、おそらく私が感じるように、長崎さんも、今、なんてこと言い出しているんだろうと思ってるんじゃないかと思います。

差し当たってですね、そこに対して、今度、長崎知事さんの方から、JRさん、の方にしかるべく、質問なり、されるでしょう。それを受けて、今度は地元に対してご説明されないといけないことになりますのでね。早川町なりあるいは近くのところでですね、そんなに巨大な水タンクが、どうしてつくれるんだと。それがあふれたらどうなるんだと、洪水やなんかでですね、いう問題がございますので、これはもうJR東海が、山梨県に対してもたらした新しい深刻な問題だというふうには、私は受けとめております。この件についてはまだ話をしておりません。

(記者)

しばらく山梨の状況を見守るという。

(知事)

そうですね、はい。




記者質問:リニア中央新幹線(国土交通省、有識者会議関連)

(記者)

あと、もう一点、国交省とJRと鉄道局長とJRの社長とお話されましたけれども、ちょっと振り返ると、もともとは国交省の関与を知事が要請された経緯があったと思うんですけれども、その時、振り返って現状を見たときに、要請をした判断で、じゃあ今どういうふうに、知事自身されているかって言うところを教えてください。

(知事)

これは1人で要請しても、動くようなところではありません。むしろこの膠着状態を、危機と受けとめたですね、国交省鉄道局の方が、おそらく政治的な圧力があったと思いますけれども、鉄道局の方できちっと、この点について解決しなさいということがあったと存じます。そして、静岡県と鉄道局との間で合意が、五つの合意がなされまして、始まったということですが、当初からですね、まさか約束が破られるとは思ってませんでした。一番最初に、委員の名簿が発表された時にですね、我々がこの同意していないにもかかわらず発表し、しかもそのうち発表されたお1人はですね、最終的に、利害関係者のお1人であるということが明確になったので、その方に対して大変ご無礼なことをした形になりましたのでね、そこから始まってますし。そしてもう1回目から、コロナ禍っていうこともございましたので、オンラインで始まったんですが、これを全面公開だと、いうふうに言いはって今日まで来ているということがありますから、割と早い段階からですね、当時の局長のこのハンドリングがですね、きわめて不適切であるといいますか、思っておりました。

この感覚は回を追うごとに強くなって、今に至っているということで、しかしながら、それなりの先生方がそこにいらっしゃいますので、名誉を挽回するためにもですね、まずは座長のこの、何て言いますか、交代ですね、ここから始められるかどうかというふうに思っております。

(記者)

そうするとごめんなさい、確認すると、割と最初の段階から、少し予想されていたということなのか。あと、知事要請されたけれども、どちらかというと国交省側の思いの方が強かったというのが実態なんでしょうか。

(知事)

私は国土交通省とは長いつき合いがあります。ただし建設省、旧建設省側ですね。運輸省側とは、実際上おつき合いがなかったに等しいわけですけれども、今回、このような、この体制を持っているところかということを知りました。特にですね、局長とその事務次官が、二度も県知事室にこられました。最後、前の事務次官の方が来られた時にはですね、なるほどJR東海も、何て言いますか、何て言いましょうかね、一体になったことで、工事させろという話でしたからね。ですから、国交省(正しくは「JR東海」)を指導するよりもですね、鉄道工事させてやれという、そういうことでございましたので、この関係がまさに、客観的な、透明性のある関係ではなくて、二つは二つながら一つとして動いてるなということでございまして、まさかこんなですね、公的機関だとは思ってなかったということで、旧建設省で国士が多い、国士というとちょっとあの、語弊があるかもしれませんけど、例えば大石久和っていうのが、今度国土学という本を出してますけれども、そこにはこの憂国の士っていうのがありますね。だけど今回は1事業者のお先棒を担いでるというようなことでですね。やっぱりこの国土交通省も、相当毛色の違うのが、今、仕切っているなと。私はあまり高く評価しておりません。

(記者)

日経新聞です。今のお話を踏まえてなんですけれども、国土、国交省の有識者会議ができまして、今1年ちょうど経ちましてですね、それで、今回10回目ということで中間まとめの素案が出てきました。この、10回目までを含めてですね、これまでよく登山で言えば何合目かというのはいろんな方がいろいろおっしゃってるんですけど、今日時点で知事から見られた時に、水の議論と、それから、生態系の議論でそれを含めた総合的なもの、この三つについてですね、今何合目かと例えれば、今、現状認識どう見てらっしゃるか。

(知事)

とりあえず一合目まできたかという感じですね。

(記者)

全体として?

(知事)

はい、47項目のうち、水量だけでしょ。それから水質の問題がありますしね。それから、土捨て場の問題がありますし、生態系の問題ありますし、監視体制の問題がありますし、等々含めましてですね、本当にこの問題について有識者会議が真面目に向かい合ったと。新しい資料要求するまでになって、その資料のいい加減さもですね、みかねたっていうのは、水の戻し方について今回明らかになったように、非現実的なものが出てきていると。しかも先進坑を掘ることを前提にしたようなものをですね、しゃあしゃあと出してくるわけでしょう。こうしたものがですね、含めますと、いろいろと問題があるということが見えてきた上で、これからもう頂上まで目指すんですね、行けるのかなと。従って1合目という感じですね、はい。

(記者)

共同通信です。関連なんですけれども、先ほどその黄色信号が灯ったというふうにおっしゃってたんですが、この黄色が青に変わるためにはこう、会議だったりとかJR側がこうどういうふうにしていくことが必要だっていうふうに、お考えでありましたでしょうか。例えば、座長を交代するとか、説明の仕方をJRが変えるとかそういうことによっては、青に変わり得るっていうふうにお考えになるんでしょうか。

(知事)

いや、これは人間の問題ではなくて技術の問題であり、自然の問題ですね。従ってその南アルプスというですね、この人類の共有財産に、このトンネル工事を掘るということがいかに難しいかということで、その工事をすることに対して、黄信号が灯ったと。言い換えるともうこれは赤に近いと。まもなく赤になると。つまり青ですよと言っていたわけですね、全く問題ありませんと。全量戻しますと、戻せますと、流量大丈夫ですと、水質も大丈夫です。生態系も調査します等々だったわけです。土捨て場はこういうふうにしますということだったわけですね。どれもこれもぜんぶだめじゃないですか。ということは青から黄色になったわけです。言い換えるとそれは、次は、青の後に黄になったら次は何色になるんでしょうか。青色が黄になってまた青になったらあれ、大変危ないですよ、ね。ですから次は赤になるという、その寸前にあるということですね。はい。

(記者)

朝日新聞でございます。先ほどの福岡座長の交代について触れられましたけど、座長の交代について触れられましたけれども、これまでの座長コメントはいらない、廃止すべきだというお考えだったかと思うんですけれども、ちょっと一歩踏み込んだように聞こえるんですが、何かこの理由があるんでしょうか。

(知事)

座長コメントが不必要だと思って言いましたけれども、これは全然お改めにならないわけですね。ですから、一歩踏み込んだといえば一歩踏み込んだと、不適任であるという今は認識を持っています。

(記者)

その座長の交代等はこれから県として、国交省に要望をするご予定ということは…

(知事)

それは私の座長に対する判断です。ですからこれはですね、赤羽大臣に、どう見てらっしゃるかお聞きしたいところでありますが、もうぜひ皆さんの方で聞いてみてください。

(記者)

じゃあ、何か県としてそういう要望書を出すとかいうか、今のところ考えてらっしゃい?

(知事)

私は座長コメントが必要ではないと言いました。しかし、にもかかわらず、それを無視してなさって、しかもですね、8回目9回目の座長コメントを見れば、これはもう、私は最高の学者っていうのを、今まで見てきました。その真逆の方だなという、専門的にはどうか知りませんけれども、座長としてはですね、これはもう御用学者に近いというふうに見ておりまして、従って、鉄道局、またその向こうにあるJR東海にですね、限りなく、近いといいますか、そうした一体性を見るので、中立ここを保ってですね、堂々と論陣を張られるという風格はないというふうに思っておりまして、ただし、ご専門の知識がありますので、委員としてお留まりになるのは全く問題ではないと思いますけれども、他の委員からも不平が出てるではありませんから。こうした形でまとめるのはおかしいと言われてるわけですから、従って他の方たちは違うまとめ方をされるに違いないというふうに思います。

(記者)

今、御用学者という大変強い言葉を使われましたけれども、川勝知事も、おそらくその言葉に関してはかなり思い入れのある言葉なんではないかと思うんですが、どういった意味合いで使われたのかぜひ伺いたいんですが。

(知事)

政府の政策、あるいは権力にですね、擦り寄っていく学者ってのがいます。どの時代にもいますが、そうしたものをですね、今見てる感じがしてるということであります。

(記者)

ありがとうございます。

(記者)

すみません、朝日新聞です。先ほど市川部長もおっしゃっていたことですけれども、それほどやっぱり知事が信用できないという国交省も、もう議論ここまで私たちはできませんと、あとはJR東海と地元で話してくださいというような、このさじを投げるような、一部メッセージが少し出てるようにも感じ取れると思うんです。私、この間島田市に国交省の方いらっしゃったときにも同じようなご説明を地元の方にされていらっしゃいましたけれども、国交省、さじを投げるという可能性についてはどういうふうに見ていらっしゃるでしょうか。

(知事)

この流量に関して、水の全量戻しに関しまして、極めて難しいというふうに、国交省の方で思われたということじゃないでしょうか。また水質の問題があります。生態系の問題があります。土捨て場の管理の問題があります。土捨て場の確保の問題があります。また監視の問題があります。等々ですね、47項目全部やるって約束されてるわけですから。ですから、さじを投げるにはまだ早いけれども、まず第1の問題、この水の全量戻しに関して、もうすでにですね、破綻に近いと。もしさじを投げたというような言い方をですね、あなたが向こうから、その受け取ったということであればですね、この第1の関門において、有識者会議において、これは技術的、科学的に克服できないということでしょ。だから、地元が理解してくれば何とかやってもいいけれども、さもなければもう知らないよっておっしゃってるという、そういうふうに取りますとね。ですから、文字どおり、工事が難しいという。だから工事は難しいってことであれば工事をしてはならないってことでしょう。従って、この全量戻しに関しては、できないと。限りなくできないに近いと。私は黄色信号と言いました。それならばですね。次は水質はどうですかと。生態系はどうですかと。土捨て場の管理、これはどうですかと。等々をやっていてですね。そこをどんどん今やっていかれると思います。やっていくのが仕事ですから。途中で投げ出してしまうというふうな無責任なことはしてもらっては困るというふうに思います。約束してやられたわけですから、そうやっていただきたいと。ただですね、このところものすごいこの加速度的にですね、8回、9回、10回となさっておられますから、一種のこの時間的な焦りっていうのがあると。もし焦りっていうのがないなら、時間的な焦りと感じさせるような圧力がですね、どこかからかかっていると、いうふうにも見えます。




記者質問:リニア中央新幹線(生態系関連)

(記者)

中日新聞と申します。はい。大丈夫です。知事にお伺いしたいんですが、水に関しては全量戻しというのが一つ目安になるということでしたが、生態系への影響に関しては、どこを県として容認するライン、求めるラインなのかっていうところを伺いたいんですが。その南アルプスの地質構造とかで言うと複雑で、全然わからない部分があって、不確実性はこうゼロになるということは間違いなくないと思いますが、今後47項目ある中で、全量戻し可能というような、水でいう全量戻しというようなものが生態系にもあるのであれば、それを一つ教えてもらえないでしょうか。

(知事)

まずは、1400メートル下の一番深いところでは掘るわけですね。そこを掘っていけば、この地下水の水位が下がります。で、その水位について静岡市(正しくは「JR東海」)の統計(正しくは「予測」)によると、推測によれば、300メートル以上、この水が下がるってわけですよ。下がって安定するという、下がった後15年経ったら安定すると。安定するという事は元に戻ることじゃありません。上はひからびたままだってことなわけですね。

これは極めて深刻であると。まあ、あの生態系について、特にその上の方の高山植物などについてですね、詳しい方からすると、これはこれでもうすでに黄信号と、赤に近い黄信号ということになるんじゃなんじゃないでしょうか。しかしながら、ひょっとしたらそれをですね、回復できるような知見があるかもしれません、これはまだ議論されてませんから。ただ、頂上近くで、その300メートルの地下水位が下がるということ自体はですね、驚愕するべき事態、生態系に対する、警戒である、であって、それ自体も黄信号が点っているというふうに思いますね。

(記者)

ちょっとお伺いしたのは、全量戻しができるというような形で生態系への影響は、に関しては、例えばですけれども生態系の地表部、地下水位が下がらずに地表面とか生態系への影響がないとそういうことが分かるとか、そういうデッドラインみたいなものは知事は生態系に関して見据えてらっしゃるんでしょうか。

(知事)

まずは今あるデータは下がるって言ってるわけですね。それから今、先ほど、この珍しいですね、植物、これを50株を60数株に増やされたわけですが、これをですね、どうするかと言ったら戻さないっていうんですよ。戻すと、つまりそこが生息しているところに戻すと他の生態系に影響が出るので、これはこれとして、学校なりですね、地球環境史ミュージアムなり等のご協力を得て残したいと言っているわけですよ。それほど微妙なものですね、生態系というのは。ですから、私は生態系が戻るなんてのは、水を戻すことと大分違うと思いますよ、生き物ですから相手は。だからすでに黄信号は止まっているということだと思います。そこから始めなくちゃならないと。

(幹事社)

よろしいですか。今、リニアに質問が集中しますけども、関連質問をしてなくてすいません。他にあれば、よろしいですか。はい、以上になります。

(知事)

はい、ありがとうございました。じゃあ高校生の発表聞いてください。




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